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気象衛星ひまわり8号 2015年7月からお仕事開始 [from日本]

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credit: 気象庁


★ First Shot! ★

2014年12月18日 日本時間11時40分、
静止気象衛星「ひまわり8号」のファーストショット
世界初、静止気象衛星が撮影したカラー画像です。

2014年10月7日に打ち上げられたひまわり8号は、
赤道上空約3万6千キロ(地球3個分)を地球の自転にあわせて周回する静止軌道に入り、
現在機能確認の試験を続けています。






現在運用中の「ひまわり7号」からこの「ひまわり8号」への移行は
来年2015年7月頃と予定されていますが、
具体的にはどのように変わるのか、詳しく見て行きましょう。


★ ひまわり8号はここが違う! ★

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credit: 気象庁



〈世界最先端の観測能力を有する可視赤外放射計( AHI:Advanced Himawari Imager)〉

この可視赤外放射計が、アメリカや欧州にさきがけ、初めて搭載されたことから
国際的に注目されているのです。


〈バンド(波長帯)数の増加〉

ひまわり8号・9号に搭載されている可視赤外放射計は、
可視域3バンド、近赤外域3バンド、赤外域10バンドの計16バンドのセンサーを持っています(ひまわり6号・7号は可視1バンド、赤外4バンドの計5バンド)。
これによって、今までは白黒画像だったものが、カラー合成画像で見られるようになります。
はっきりくっきり、見たいものが詳細に映し出されるってことです。


〈観測時間短縮・高頻度観測開始〉

従来は約30分を要していた静止衛星から見える範囲(全球)の観測を
10分毎に行いながら、特定の領域(日本付近)を高頻度(2.5分毎)に観測することが可能となります。

これがどういうことかというと、ある領域で突然発生した雲が、
今までは30分間のいつ起こったものかわからなかったのが、
発生の瞬間や領域を、詳細に知ることができるようになるということです。
天気予報で見る気象衛星の画像が、これまではどことなくカクカク動いていたのが、
これからはスムーズに流れる一連の映像として見られるようになります。


〈水平分解能の倍増〉

さらに、水平分解能が従来に比べて2倍に向上させています。
例えば、ある市の同区内でも1km離れていれば天気が違うことがありますよね。
自動車に乗っていると、突然雨の領域に入ったり、その逆も。
今までは、◯◯市◯◯区の天気予報としか検索できなかったものが、
これからは◯◯市◯◯区◯◯町ぐらいまで調べることができるようになります。
これでゲリラ豪雨だって予測が可能になるんじゃないでしょうか。


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credit:気象庁



★ なんで2機打ち上げるのか? ★

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credit:気象庁


ところで、ひまわり9号は平成28年 (2016年) に打ち上げ、
平成34年 (2022年) まで軌道上で待機する計画になっています。
基本同じ機体なんですが、なぜ立て続けに撃ち上げるのかな? と思うでしょ?

これにはいわゆるスペア的な意味があるんですね。
何らかのトラブルで運用中の機体が使えなくなった場合に、
スタンバイしてあるもう1機がさっと選手交代できるようにしてるんです。
2014年12月の時点でひまわり7号がお仕事中ですが、
これに何かあった場合のために、6号はお役目を終えた後も同じ軌道上で待機してる!
というわけです。
ひまわり8,9号はこれらの後継として、
これからバトンバッチを待つという状態なのです。

とにかく、2015年の夏を楽しみにしましょう。
日本の天気予報は、ガラッと変わること間違いなし! です。


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